JAA(Japan Arborist® Association)とは
日本の造園、林業など樹木や森林とかかわりを持ち、健全な樹木の育成のために日々努力している技術者たちの安全については、十分な安全技術が確立されておらず、国内における高木の剪定は高所作業車やクレーン車などの併用での作業が主流となっています。しかし、重機作業車が進入できない場所など特殊条件での剪定作業等の安全技術については、安全な作業状況とは言い難く、こうした状況の中でも、高所剪定等の要求は多く、時として安全を軽視した作業も行われ、重大な事故等の発生も散見されました。技術者が個人的に山岳登攀用具などを駆使し独自に技術を試行紹介する等、ともすれば無責任な個人技術が乱立する懸念も高まっていました。しかし、国際的には、高木の安全な剪定技術は、既にISA(International Society of Arboriculture® )にてしっかりと確立され、世界に広く普及していました。日本でもこの技術仕様に謙虚に学び、世界品質の安全仕様をベースとした実践と技術の普及こそが最善の王道と判断されました。一方、国内では2000年4月以降ISAのレクリエーション部門TCI (注) の日本支部として、ジョン・ギャスライトを代表とするTCJ(ツリークライミングRジャパン)が、10万人を超えるツリークライミングの安全体験を既に実践展開していました。10万人以上の体験で事故の発生がないこれら安全技術をベースに据えプロのワークス仕様でも安全性の原則や木を大切に扱う基本姿勢を踏襲しつつ、ツリークライミングRジャパンのメンバー有志が、レクリエーショナルの仕様と混同しない仕事としての樹上作業、ワークス技術者のための安全確保と技術普及を目的にJAAが発足稼働することに至りました。
(注. TCI : Tree Climbers International 米国Atlanta )