2019 TWTCC (台湾国際ツリークライミングチャンピオンシップ)

 

台湾 台北市2019年 6月28~30日で行われたTWTCCの模様です。

会場は台北市の北側にあるChientan Youth Activity Center
約50,000㎡の敷地の海外青年活動センターです。
付近には緑に囲まれた宮殿のような台北グランドホテル(圓山大飯店)があり、
台北市のランドマークともなっています。(1952年 中国式建築)
 
TWTCC会場 大会ポスター

 

主会場全景:マスターズツリーは写真中央の木です。(台湾楓)
写真には入っていませんが右奥に予選会場となる樹林地があります。

海外青年活動センターは国内外の学生を中心に研修や合宿などに利用されており
大会当日もたくさんの学生たちが様々な活動研修をされていました。



 

 

☆初日はエントリー後にギアインスペクション

予選種目のウォークスルーです。
(樹木と競技説明)

 

 

*会場チェックイン
真ん中の眼鏡をかけた女性が斎藤万貴さん
台湾の大学生で学部の関係で本大会にボランティア参加
3日間ずっと台北語の通訳としてご協力いただきました。本当に助かりました。

チェックイン

大会運営には万貴さんのような学生ボランティアが多数参加していました。
自身の将来への学びと、これからの台湾の樹木環境や教育を担う学生達が社会人達と連携運営、
大いに活躍されていました。
日本アーボリスト協会の運営事業も産学連携が出来たら、さらに素晴らしくなるだろうと感じました。

 

男子29名・女子11名計40名のエントリー。
香港5・0、中国0・1、韓国1・0、アメリカ2・0、日本1・1
ニュージーランド1・0、台湾13・6、タイ3・3、マレーシア3・0
9か国からのエントリー

ISA エグゼクティブディレクターCaitlynさんとJhonさん、
大会運営、ジャッジの皆さん

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☆予選会場にて

日本でもおなじみサミエルさん
主審のアンディさんと大会説明です

ここで選手、関係者等の全員が集合、ジャッジの紹介から
大会日程や運営の流れ、注意事項など伝えられます。
各国より参加の選手たちを心より迎えてくれ
希望と笑顔に満ちたスタートです。

予選会場にて

☆ウォークスルー

予選の種目毎に説明・質疑応答があります。

 

 

 

 

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☆ギアインスペクション

各ジャッジも選手も真剣ですが、終始和やかに進みました。
今後の拡大を図り、エバユエイトも含まれていました。

ギアインスペクション
 

 

 

 
☆大会2日目予選(6月29日)
6グループに分けられ、グループ毎に各種目を回っていきます。

 

*ワーククライム

ガジュマルです。樹冠から気根が何本も垂れ下がり
生命に満ち溢れているのが印象的でした。

台北の6月から7月の平均気温は30℃越え、降水量は東京の
2倍近くあります。亜熱帯気候に属しています。
日本の本州低地と比べるとかなり蒸し暑く、スコールもよくある。
湿度も大変高い。効率よく空中の酸素や水分を得るために
気根は発達し、奇妙で趣のある造形をなしています。

ロープが何本もかけられている様にも見えます。
気根が成長し、幹に絡みつき支柱根になった集まりです。
やがて樹皮が発達し幹の様になります。

自身のクライミングコースの構築です。
制限時間内に攻略は、システム、ルートと安定したポジッション、
先々のステーションに向けてどのように動くかが重要
日頃の所作が如実に表れます。

台湾 亜熱帯の代表的な樹木での競技、貴重な経験でした。

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*スローライン
 

亜熱帯の雨季特有の気象でスローラインが湿ってくるのが
印象的でした。スコールもあり、それなりに対処も必要
どの競技にも、日常の作業にも、言えますが、
日照、気温、湿度なども選手たちは適宜判断しています。

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*エアリアルレスキュー
 
設定…ビクティムは一人で作業していた。SRS、左足にケガ、意識なし、出血なし(見えない)、60kg、高さ6m程の所にいます。下には鋸が落ちている。選手が使えるロープからビクティムまでの距離は3m程でした。

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*アセントイベント
 

必ずフルハーネスでなければなりません。
オフィシャルのものを借りることが出来ました。
タイムのスコア構成は3つ。
 
セッティング(90秒以内)、アッセント(樹上のベルを鳴らすまで)、
ディセント準備(ベルを鳴らしてから、降りる準備が出来て
もう一度ベルを鳴らすまで)
それぞれのタイムを重ねます。
バックアップは、セッティングが終わった時に付けてくれます。


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 *スピードクライム

ひたすら樹上のベル目指し人力で登ります。
登上時は競技スタッフがビレイします。
背の高さ、手足の長さ、筋力の差が顕著にあらわれます。
今回は13mくらいだったと思います。

 

 

1日で5種、40名の予選、午後はスコールもあり、運営側はとてもタイトなスケジュールでした。

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マスターズ出場者の発表は夜の懇親会で行われました。

こういった場面でも国際大会は、多くの皆さんのご尽力の上に成り立っていることを実感しました。

 

アジア圏から発信する絆が太くしなやかにさらに交流広がる、アーボリスト界!

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マスターズツリー(台湾楓) マスターズ出場選手
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大会3日目(6月30日)

公平な審査と競技進行の采配を振るう
マスターズのジャッジ達

経験に基づく、鋭い観察眼、
歓迎のハートは、
私たちの目標でもあります
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ゲストクライマーとして讃えていただきました
また意欲が湧いてきます。
女子レスキュー部門での表彰です
遠藤選手3位入賞
   
ありがとう台湾 ありがとう皆さん

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ジョンさんをはじめJAAの皆様、
大会中常にフォローして下さった
スタッフの皆様 各国の皆様、誠にありがとうございました!
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レクリエーション ツリークライミング
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大会会場に隣接、選手の姿を同じ目線で見ることもできます。
もしかするとこの中から未来の樹木の専門技術者ツリークライマーが出てくるかもしれませんね。
台湾のツリークライミングはまだ歴史は浅いようですが、今回だけでなく普段の体験会も
若いスタッフが手伝っているとの事、台湾でももっと広まっていくことを願います。
 

台北街路 街並みです。
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街路樹はガジュマルが多い、大きな木陰





 




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